芥川龍之介『 支那游記』における中国像について 芥川龙之介《中国游记》中的中国形象研究文献综述

 2021-11-01 21:12:07

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文 献 综 述1.単援朝、「芥川龍之介と中国における西洋日本――中国各地の租界での体験を視座に」、2019単援朝は芥川龍之介が中国各地の租界に訪れる姿勢を分析し、中国のイメージ姿を明らかにした。

芥川が上海をはじめ中国各地で捉えた租界を皮肉する表現を主な手法とするイメージの表出し、政治的、社会的に捉えられているものだと結論した。

この意味では場違いという言葉に日本を含む列強の中国進出への批判が込められているといえる。

2.宋武全、芥川龍之介の中国体験――その〈中国〉表象から浮かび上がる〈日本〉、岡山大学大学院社会文化科学研究科、2017宋武全『支那游記』を巡る従来の研究史と評価の揺れの在り方を精査した上で芥川龍之介の一連の中国紀行文を、その初出メディアや時代背景を踏まえつつ読み解き、芥川の中国体験の意義と対中意識について、『支那游記』成立時の歴史的社会的な背景にも目配りしつつ、『支那游記』を新たな視点で捉えた。

3.関口安義『特派員芥川龍之介――中国でなにを視たのか』文学と教育.文学と教育1997(177)関口安義は、「芥川の中国へのまなざしは自己の日本人としての好悪感情をベースにしながらも、それを冷徹に突き放し客観的に事実を事実として伝えるジャーナリストのまなざしとなっている」（『特派員芥川龍之介中国で何を見たのか』毎日新聞社1997年2月）と評している。

芥川の中国体験を中国に対する負の感情に拘束されたものとして理解する従来の『支那游記』評価を一新し、そこに固有の価値を見出そうとするものである。

4.周芷冰、「芥川龍之介文芸における中国表象とその変容」2018芥川龍之介が残した中国関連作品を対象として、大正10年に大阪毎日新聞社特派員として中国各地域を旅した芥川が中国認識ならびに芥川作品における中国像について論じた。

この古往今来の中国人の心に深い根を張っている〈反骨精神〉が、中国の新しい動き、革命的潮流と繋がりを持っていることを、芥川は『江南游記』の中で捉えていると結論づけた。

上海と江南、北京や長沙での見聞や文人政治家たちとの出会いを通じて、人心の荒廃や堕落と、新たな社会の到来を志向する動きとが同時に起こりつつある中国の現実態を見出した。

5.汪静娜、芥川龍之介的中国考察以《中国游记》为中心、2013汪静娜（2013）は『支那游記』を中心に、芥川龍之介の中国への感情の移り変わりと『支那游記』が表した中国像を明らかにした。

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